こんにちは。きらくです。
私は趣味でソロキャンプツーリングを8年ほど続けていて、年間30泊ほどをキャンプ場で過ごしています。
今回はモンベルの歴史ある定番テント、ムーンライトテント1型を実際に10泊ほど使用してみましたので、メリット・デメリットをレビューしていきたいと思います
「月明りでも設営可能」というコンセプトに生まれたムーンライトテント。
その名の通り設営・撤収の手軽さは勿論の事、実際に設営した姿が可愛らしくて、自然の景色にも良く似合うんですよね。
・ムーンライトテント1は狭いんでしょ?
・ソロキャンプでも二人用が良いって聞くけど?
・ムーンライトテント2の方が良いんじゃないの?
なんて方にも、実際の使い勝手を交えてレビューをしていきたいと思いますので、是非参考にしてみてくだい。
1.ムーンライトテント1のスペック
まずは基本スペックから。
モンベルの中で40年以上もの歴史があるムーンライトテントですが、2020年に大幅アップデートがされました。
私が所有しているのは旧型タイプになるのですが、これから購入を検討される方に向けて新旧それぞれのスペックをご紹介します。
注意点として使用時のサイズですが、ムーンライトテントは新旧ともに入口から奥に向かって高さ・幅が狭まっていく洞穴型の構造になっています。
横幅と高さについては入口側から奥に向かってのサイズになっていますのでご注意ください。
また、ムーンライトテント1のスペックとは少し異なりますが、良く比較される新型ムーンライトテント2のスペックも合わせて記載していますので、良ければ参考にしてみてくださいね。
旧ムーンライト1 | 新ムーンライト1 | 新ムーンライト2 | |
収納 サイズ | 直径15cm 長さ43cm | 本体:直径16cm 長さ30cm ポール:直径9cm 長さ56cm | 本体:直径17cm 長さ35cm ポール:直径11cm 長さ44cm |
総重量 | 2.3kg | 1.65kg | 2.3kg |
使用時 サイズ | 横幅:110~70cm 奥行:220cm 高さ:106~58cm 前室:45cm | 横幅:110~70cm 奥行:210cm 高さ:105~65cm 前室:55cm | 横幅:150~150cm 奥行:220cm 高さ:117~117cm 前室:80cm |
2.ムーンライトテント1のメリット
ここからは実際に使ってみて感じたメリット4つをご紹介します。
2-1.設営・撤収が本当に簡単!
冒頭でも少しお話しましたが「ムーンライトテント」の名前の由来は、「月明りで設営できる」という特徴からきています。
ポールはショックコードで1つに纏められた構造なので、袋から出すだけでほとんどフレームは組み上がり、あとはインナー・フライを取り付けるだけで完成します。
ショックコードで1つに纏まった一体化構造は海外製テントなんかでもよくある構造なのですが、ムーンライトテントはフレーム自体が立体的に展開されるようになっています。
色んなテントが出ていますが、フレームだけでも自立するテントって珍しいですよね。
何度かテントを設営した事がある人ならイメージし易いかと思うのですが、フレームが立体構造になっているとインナーテントを取り付ける際、ポールにテンションをかける必要がありません。
自立式テントだと軽量コンパクトとして主流なのが、ドーム型テント。
様々な環境下で設営・撤収が必要となる、山岳テントのほとんどはこのドーム型テントかなと思います。
このドーム型テントはその形の性質上、インナーテントにポールを取り付ける際、ポールをカーブさせてテンションをかける必要があります。
これが慣れていないと注意が必要で、
・力の掛け方を間違えてポールが折れてしまった…
・ポールが跳ね返ってきて危うくケガをするところだった…
なんてことにもなり兼ねません。
その点フレームだけでも自立するムーンライトテントは、ポールにテンションをかける必要がなく、インナーを取り付けて、上からフライをかければ完成するので、設営・撤収が簡単で安全なんです。
2-2.急な雨や湿気にも配慮した、日本の気候に適した設計!
日本メーカーのテントだけあって、日本の気候にも配慮されています。
日本は世界的に見ても雨が多く、湿度が高いというのは良く聞く話。
しかも日本には四季がある為、季節や地域によっても雨量や湿度が変わるという特徴があります。
当たり前ですがテントは野外に設営するものなので、そういった雨量や湿度など気候の影響をダイレクトに受けてしまうんですよね。
海外製テントはおしゃれでカッコいいテントも多くありますが、大雨にさらされる状況や、湿度が高い環境下での使用はあまり想定されていなかったりします。
(その分、重量が軽かったり、収納サイズが小さいなどのメリットもあります)
その点、ムーンライトテントは保水しにくい生地を使用していたり、テント内を風が抜けやすい構造になっていたり、雨が多く湿度が高い日本の気候環境を考慮してくれています。
もちろんこうした環境への適応はキャンパー自身がスキルアップしていく事で順応できたりはするのですが、歴史が長い国内メーカーが最初から日本の環境に合わせてくれているのは安心ですよね。
私自身、一日中雨が降る中で2~3泊していますが、テント内に浸水したり、湿気でテント内がベタベタになる、なんて事はありませんでした。
2-3.冬場は暖かく、夏場には風が抜ける構造!
湿気を逃がす構造とお話しましたが、これはテント自体の形とメッシュとフルクローズに切り替え可能な出入り口・ベンチレーションのおかげで、風の抜けをコントロールできる点にあります。
ムーンライトテント1のベンチレーション機能は、
①フライシートのフロント上部(開閉のみ)
②インナーテント出入口(メッシュ or フルクローズ)
③インナーテントの足元(メッシュ or フルクローズ)
と、大きく3つに分かれています。
前に2つ、後ろに1つのベンチレーションは大型テントなどに比べると少ないかと思うのですが、スペック紹介でお話した、奥に行くほど狭まる洞穴型の構造と合わさると、風や外気の流量をうまく制御できるようになっているんですよね。
私は春夏秋冬それぞれの季節でムーンライトテントで泊まってみたんですが、実際に使用してみると本当に良く考えられているなと実感する事ができました。
夏場はフライのベンチレーションを開けて、出入口・足元はメッシュパネル。
冬場はフライのベンチレーションを閉じて、出入口・足元はフルクローズ。
春・秋はその日の気温に合わせて、足元だけメッシュにしたり、インナーはフルクローズのままフライだけ開けておいたりすることで、問題無く一泊する事ができましたよ。
特に、夏場は風が頭から足元へ抜けるのが分かりましたし、冬場だとテント内に入ってベンチレーションを閉じただけで体感温度が上がる事を実感できた時は、本当によく考えられたテントだなと思いました。
2-4.自立式テントなのに、設営した姿がおしゃれで可愛い!
散々スペックや環境への適応能力を話してきましたが、ムーンライトテントを使い続けている一番の理由はこれかも知れません(笑)
キャンプサイトに設営した時の佇まいが自然の景色にもよく似合っていて、その独特の形がおしゃれで可愛らしいんですよね。
自立できて安定しているけど、バリエーションが少ないドーム型テント。
おしゃれで可愛いけど、自立できずペグ打ちに注意が必要なワンポールテント。
そんな2種類のテントの良いとこ取りをしたテントが、ムーンライトテントだと私は思っています。
好みは人それぞれだとは思いますが、山・森・海・草原・湖と景観を選ばず自然と一体化したような佇まいは本当に美しいんです。
特に散歩やトイレから自分のテントサイトに戻ってきた時、自分のキャンプサイトを見ると「あぁ、このテント選んで良かった」なんて自己満足に浸れてしまうほど(笑)
ムーンライトテントは、スペックはいいから見た目で選ぶ!なんて人にもおすすめしたい、ほんとにお気に入りのテントです。
3.ムーンライトテント1のデメリット
ここまで良い点ばかりお話してきたお気に入りのムーンライトテントですが、もちろんデメリットを感じた点もあります。
ここからは実際に使ってみて感じたデメリットを2つ紹介していきます。
3-1.スペックより居住空間は狭く感じる
スペックや気候への適応能力の所でもお話しましたが、ムーンライトテントは入口から奥に狭まっていく洞穴型の構造をしています。
この構造のおかげで風の流れをコントロールできたり、三角形の可愛らしい佇まいを実現しているんですが、反面居住空間としてはスペックで見るより狭く感じます。
スペック上の床面積は横幅110cm、奥行き220cm。高さは最長部で106cmと、よくあるソロテントとあまり変わりありません。
しかし、奥に行くほど高さと幅が小さくなり、正面から見て三角形に側面が傾斜している為、使用できる空間がどうしても狭くなってしまいます。
私自身のスペックは身長165cm、体重55kgと小柄な方だとは思うのですが、寝る以外の居住空間としては入口から座布団一枚分(縦横50cm前後の床面積)くらいかなと思います。
ただし、これは旧型ムーンライトテント1の話で、新型になってからは居住空間の広さもアップデートされているそうです。
私の体格だと旧型でも胡坐をかいてコーヒー飲んだりする分に問題無かったんですが、機会があれば新旧比較みたいなこともしてみたいなぁと考えています。
3-2.ソロテントとしては、収納サイズ・重量は大きい
40年以上の長い歴史をもつムーンライトテント。
アップデートを繰り返しながら愛され続けているテントですが、最新のテントに比べてしまうと収納サイズは大きく、重量も嵩んでしまいます。
もちろん耐久性や日本の気候に合わせて拘られた素材などによる所も大きいのですが、昨今のキャンプブームなどもあって数多く登場したテントに比べると…
UL(ウルトラライト)系のテントなどであれば収納サイズも重量も、ムーンライトテントの半分なんてモノもありますからね(^^;)
車で行くオートキャンプでなら軽量・コンパクトの部類になると思うのですが、私のようにバイクでキャンプに行く人や、バックパックで背負う人にとっては気になる点かなと思います。
ただし、詳細はスペックの項目を見て欲しいのですが、私の持っている旧型に比べると、新型ムーンライトテントは収納サイズ・重量ともにかなり改善されています。
収納サイズは長い円柱の形状から、他山岳テントと同様ポール・本体が別収納になってパッキングがし易くなりました。
また総重量も2.3kgから1.65kgと、約650gも減量されています。
キャンプに慣れてきて装備の軽量化を考え出すと分かるのですが、650gの減量ってかなり大きいです。
素材や技術が進化しているにしても、居住空間は広くなったのに収納サイズ・重量は減っているって凄いですよね。
まとめ:ムーライトテント1は使用に少し慣れが必要。それでも毎回持って行きたくなる、おしゃれで可愛い名品テントだった!
春夏秋冬、雨、晴れ、曇り。
天気や季節を問わず、実際に10泊してみて感じたメリット・デメリットを紹介してみました。
個人的には多少不便でも、このおしゃれで可愛いデザインだけで持ち出したくなるんですが(笑)
実際に使用してみると設営・撤収の手軽さや、雨・風・暑さ・寒さなどの気候にもきちんと配慮された設計なのだと実感する事ができます。
居住空間については少し慣れが必要で、広々快適!とはさすがに言えませんが、慣れると雨でテントに籠らなければならないような状況でも、中で食事をしたり着替えたり出来るようになりますよ。
私自身はこの洞窟の中に籠っているかのような安心感が気に入ってしまっており、これからもキャンプツーリングに持っていきたいなと考えています。
この記事がテントを選ばれる際の、少しでも参考になれば嬉しいです(^^)
コメント